ルクスさんの兵器解説 第一回
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皆さんこんにちは。 ドイツの偵察装甲車Spz2の妖精、ルクスです。 私たちは、皆さんにアーリア民族が作り上げた素晴らしい兵器をご紹介するためにやってきました。 |
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ボクはフクス! ドイツの輸送装甲車Tpz1の九十九神だよ、よろしく! |
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それでは、本日紹介するのはこれ ドイツのクラウス・マッファイ・ベクマンがGD ELSと共同開発した自走榴弾砲ドナールです。 |
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photo by/KMW |
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・・・・・・ |
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あははは へんな形ー キモーイ☆ |
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それは、言わないであげて。 根はいい子なんだから・・・ ま、デザインはともかく解説を始めよっか。 |
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開発の経緯 | |
photo by/KMW |
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ドナールは、ドイツのクラウス・マッファイ・ベクマン(以下KMW)とジェネラルダ・イナミクス ヨーロピアン・ランドシステム(以下GDELS)が輸出向けに共同開発したの。 両社はスペイン向けのレオパルト2Eを共同開発したことがあって、その縁で今回の共同開発となったんだよ。 |
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試作車がいつ完成したか分からないけど、ドイツのBWB(防衛技術及び調達局)の射撃・機動テストを受けた後に、2008年のユーロサトリ兵器ショーで初公開されたんだよ。 ドナールは、自動化による兵站の負担と乗員の削減で、コンベンショナルな砲兵ドクトリンを革新して、M109やAS90、韓国のK9みたいなレガシー・システムの置き換えを狙うとしているよ。 |
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コンセプトは、Pzh2000並みの射撃能力と、乗員の削減による人員・兵站コストの削減ね。 あとは、最近は平和維持活動を軍の主要任務とする国が多いので、空輸可能な重量にして迅速に投入できるようにしたのも特徴かな。 |
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ドナールは販売活動が行なわれているけど、今のところ成約は無いみたい。 | |
ドナールの構造 | |
photo by/KMW |
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ドナールの乗員は2名。 砲塔は完全に自動化されていて戦闘中は無人。キャビンから遠隔操作するよ。 この省力化により人員コストと兵站面の負担を軽減することができるんだよ。 |
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近年の機甲砲兵は、発射から撤収までの時間を短縮するのが、射程範囲や連射速度と同じくらい重要になってるんだ。 それは、対砲兵レーダーの発達により榴弾砲は、敵砲兵から対抗射撃を受ける危険に晒されるようになったため。 |
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これを避けるためには、短時間に多くの砲弾を発射して、迅速に撤収する事が大事なの。 もちろん、迅速に友軍を支援する為に、陣地進入から初弾発射までも早くないとね! |
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ドナールは、射撃プロセスを自動化して、この陣地進入から離脱までの時間を短縮しているの。 ドナールは、複合航法装置で自己位置を確認して、目標との位置関係を把握するの。そうしたら、自動的に発射角や旋回角、装薬量を調節して弾薬を装填されりゅんだよ。後は発射ボタンを押すだけ! |
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だけど、これを活かすには目標情報をデジタル処理できる高度な砲兵ネットワークが不可欠なんだよ。 音声通信で目標位置を伝えたりしたら、ドナールの反応速度が台無しだからね! |
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それには、偵察情報を自動的にネットワークに統合できる砲兵観測車や対砲兵レーダー、それらを統括する指揮・統制システムが必要だよ。 下のイラストはKMWが提案するキャンプ・ディフェンス・ネットワークの一例だよ。 |
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photo by KMW |
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情報の確認が取れなかったから転載しなかったけど、WikipediaにPzh2000の射撃に関する必要時間が載ってるから参考にしてもいいかも。 M109との比較もあって面白いよ。 |
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キャビンの防弾能力は、重機関銃の射撃や砲弾片や爆風に耐えうる程度だけど、顧客の要望に応じて追加の装甲の装着も可能だよ。 この他にはNBC防御装置と自動消化装置がついてるよ。 |
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車体重量は31,5tで、Pzh2000が49tであるのに対して軽量で、これによりA400M輸送機で空輸可能なの。 A400Mは、C130やC160の後継に国際共同開発中されてる輸送機で、2010年から配備がはじまる予定だよ。 |
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A400M photp by/Airbus Military |
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ドナールは、現在配備されているC160やC130には重すぎるので、現状では輸送にC17のような機種が必要かな。 | |
武装 | |
AGM(Artillerie Geschutz Modul) photo by/KMW |
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砲塔はKMWがAGMの名称で開発したもので射撃能力はPzh2000とほぼ同等。異なるのは射撃プロセスを自動化して無人砲塔になっていること。また砲塔の小型化のため、携行弾数は30発とPzh2000の半分になり、装薬の搭載量は145発となった。 砲身は52口径の155o砲。射程は、通常の砲弾を使用すれば40qだが、Denel社のVLAP弾を使用すれば56qに達っする。射撃速度は1分あたり6〜8発。砲塔は360度旋回可能で仰角は0〜70度。砲塔のみの重量は、約12,5 t。 |
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ドナールの砲塔はAGMの名称で 単体でも販売してるよ。 |
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空輸可能なので平和執行部隊にどうぞ! とKMWは言ってるよ。 |
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トラックに!? ほんとに撃てるの〜? |
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さらに艦載砲としても提案されてるよ。 | |
photo by/KMW |
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へ〜 そういえばPzh2000の砲塔も艦載砲として提案されてたね。 |
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車体 | |
車体はMLRS? |
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MLRS Fhoto by/KMW |
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良く似てるけど、車体はASCOD2の車体から派生させたものだよ。 | |
アスコッド・・・・? それなに? |
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未熟者! |
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☆* ぽかっ!*☆ |
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いたっ! ひどいぃー! |
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同じアーリア民族が作り上げた歩兵戦闘車を知らないなんて! この非国民! これがASCOD! |
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ASCOD2(ウラン) photo by/Steyr-Daimler-Puch Spezial-fahrzeug GmbH |
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ASCODはスペインとオーストリアが共同開発した歩兵戦闘車で、それぞれの陸軍でピサロ、ウランとして制式採用されたの。 だから、ドナールは良く見るとMLRSとディティールが違うし、転輪もMLRSより一組多い7組になってるの。 |
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まあ、 2004年に完成したAGMの最初のプロトタイプは MLRSの車台を補強したものに 搭載されていたんだけどね・・・ (画像はアーミーテクノロジー様で) |
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まとめ | |
ドナールは販売がまだ成功していないので、分かっているのはこの程度だよ。 同種の車両としては、アメリカ軍が開発中のNLOS-Cがあるかな。 こっちは目標とする重量は24t以下で、乗員2名。武装は155 mm L/38 と24 発とかなり小ぶり。コンポーネントを共有したファミリーも計画されているの。 |
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Non Line of Sight-Cannon (NLOS-C) Photo by U.S.ARMY |
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今後の自走榴弾砲は、緊急展開能力に重点を置いた小型のものが一つのトレンドになるかも。 | |
諸元 | |
全長;10.3m 全高;3.0m 全幅;2.8m 車体重量;31.5t 戦闘重量;35t 主力;720馬力(530kw) 最高速度;60q/h以上 登攀力;60% 転覆限界;30% 超壕幅;2m 武装;155o/52cal 最大射程;40q/56q(VLAP) 携行弾数;弾頭30/装薬145 発射速度;6〜8r/m 旋回/仰俯角;360°/0〜70° 防御力;砲弾の爆風・破片、機関銃弾に耐えうる程度。 NBC防御装置、自動消化装置装備 |
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参考資料 | |
KMW ドナールの紹介 アメリカ陸軍 FCS https://www.fcs.army.mil/ |
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おまけ | |
KMW謹製 ドナールのプロモーション・ムービー |
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次回はレオパルト2PSOだよ。 またね! 戻る |