エノク 装輪装甲車
2010/06/04;作成
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photo by ACS
概要
エノク(タヌキ)は、ドイツ連邦軍が採用している汎用トラック ヴォルフ(狼)の車台に、装甲車体を搭載する形で製造された。エノクは、CH53G輸送ヘリで運搬可能な装甲車として調達された。

調達
エノクは、ドイツ連邦軍の装輪装甲車調達計画GFFプログラムに応じてACS(Armoured Car Systems GmbH )社が開発した。GFFプログラムは重量別の4種類の調達が予定され、エノクは最も軽量なGFF1のトライアルに参加した。このGFF1では、CH53Gで輸送できることが求められた。GFF1のトライアルには、本車の他にガビアル、フレットヒェン、ムンゴ・ラージスペース、が参加していた。この試験が終わると、エノクは少数がドイツ連符軍に引渡された。

構造
エノクは、ドイツ連邦軍が既に使用している汎用トラック ヴォルフ(狼)の車台に装甲車体を搭載して製造された。ヴォルフは、高い路外機動性を有するオフロード・トラックで、ベンツGクラス名称で市販もされている。
エノクの防弾性能は、STANAG4569レベル2に順じている。これは、7.62×39 API BZ弾なら30m以上の距離から発射されて、30度以上の角度をつけて着弾した場合に貫通しないというものである。対地雷防御は、6sの対戦車地雷が車輪の下で爆発した場合に、乗員を守ることができる程度のものである。この他、本車は15sのTNTが2mの距離で爆発しても乗員を守ることができるとしている。
タイヤは、2個のビードロックを有するランフラットタイヤになっている。この他、NBC換気装置と空調装置を有している。


ACSは、用途に応じて各種車体を製造することができるとしている。
参考資料
WEVサイト
ACS公式サイト
Wikipedia.de エノク(今回は、資料として使用しませんでしたが、参考までに記載しておきます)
Wikipedia.de リスト/ドイツ連邦軍の装輪車両
PanzerBaer.de (大きめの画像があります)
書籍
Tankograd刊 「MILITÄR FAHRZEUG 1/2007」
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エノクは、既にドイツ連邦軍に配備されているのですが
もしかしたら、制式採用ではなく暫定的な装備として使用されているのかもしれません。
エノクはドイツ連邦陸軍公式サイトの装備リストに載ってないし、
ラインメタルとKMWはエノクが配備された後もGFF1としてAMPV1の開発を続けてるよ。

だから、もしかしてと思って。
公式サイトで紹介されていないのは、ヴォルフのバリエーションの一つだから
改めて解説する必要がないと考えているだけかもしれないけどね☆
因みに、Wikipedia.de.のドイツ連邦軍の装輪車両リストという項目では
「エノクは緊急の必要性から2008年に少数が配備された」としています。
GFFプログラムは、結果を明示してある資料が見つからなくて困っちゃうよ。
エノクの調達に付いて詳細が分かればお知らせしますので
また来てくださいね。
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