ドイツ連邦軍 戦車史
外国製戦車編
作成;2010/03/28

M47中戦車
photo by US.Army
今回は、ドイツ連邦軍が配備してきた戦車を紹介します。
レオパルトだけの資料とかよく見るけど
連邦軍戦車の通史ってのはあんまり無いよね。
画像と文章は
ドイツ連邦軍公式サイトの『装甲車両の50年』という
コンテンツを参考にしました。

これに載ってなかったM41とM48A2GA2は、中の人が追加しました。
アメリカ戦車が意外と頑張ってるのが面白いね。
ドイツ連邦軍が、アメリカ製戦車や国産車両をどの様に評価しているか
分かるのが見所です。
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ドイツ連邦軍 戦車史
導入
 本稿では、再軍備初期から現代に至るまでの装甲車両と、陸軍の装備開発の為の戦術と技術を概観する。作戦の性質の改良と、規格化とファミリー化という観点で考察し、ドイツ戦車工業が誇る世界的人気を考察する。

ドイツ陸軍の装甲戦闘車両

 陸軍は、50年代にアメリカ陸軍が装備していた資材を引き継いだことにより、優位に配備することができた。これは、とりわけ装甲車両に当てはまる。それに対し非装甲の装輪車両は早期にドイツ工業により調達することができた。その他の装軌車両については、ブレンキャリアー等がイギリスから導入され、同様にフランスの車両も試験された。

 黎明期のドイツ防衛省は、1956年には既に企業、鑑定人そして専門家に装甲戦闘車両開発のためにドイツ市場にあるコンポーネント(エンジンやトランスミッションなど)の適正を調べる最初の研究を依頼した。1956年11月に陸軍V課は、30t標準戦車のための要求書を作成した。本稿では、初期から現代までの装甲車両装備の開発を見つめる。
  
  
          
外国製戦車編
 誕生直後のドイツ連邦軍は軍需産業が破壊されており、すぐに国産車両の生産を開始することは出来なかった。このため暫定的に外国製戦車を配備し、その間に国産戦車を開発することになった。こうして、幾つかの戦車がテストされた結果、アメリカ製戦車が配備されることとなった。
 
 
M41 軽戦車

(ソース;US 連邦政府 パブリック・ドメイン)
注、画像の車両はアメリカのものであり、ドイツ軍で使用された物ではない。
 本車は、国産戦車が出現するまでのストップ・ギャップとして偵察部隊と戦車駆逐部隊で使用された。本車の機敏さはドイツ連邦軍で好意的に評価されたものの、ガソリンエンジンのため航続距離が193qと短かった。それでも安価に放出されるということで、妥協して導入された。本車は1956年から60年の間に602両が引渡された。
 M41軽戦車は、1966年からM48A2C、レオパルト1そしてカノーネンヤークトパンツァーへの更新が始まり、1969年には全車が退役した。
 
 
M47 中戦車
調達
 アメリカが1955年にドイツ連邦軍に提供したM47中戦車“ジェネラル・パットン”は、その時すでにアメリカ陸軍も暫定的な装備としていた。しかし、それゆえ非常に有利な価格(1両あたり50万DM以下)で調達することができた。
 1956年1月には最初のM48がアンダーナハの部隊に引き渡され、ドイツ連邦軍は、総数1120両を受け取った、そして1967年にレオパルト1に置き換えられるまで部隊に留まった。
評価
 M47はドイツ連邦軍の性能基準に満たなかったが、乗員は初期の戦術の策定や射撃訓練を行うことが出来た。
 本車のトルクコンバーター装備のトランスミッションは比較的進んだものであった。砲塔内部の配置は人間工学的に問題があり、砲塔コンポーネント全体の信頼性が低いとされた。
 敵のT−55と比較しするとM47は火力と装甲は同等だが、機動性について重い車重とガソリンエンジンにより劣っているとされた。
 計画では、1956年に戦車の総数は3000両と決定されたが、不足分は別の戦車と平行配備するとされた。

 
M48 中戦車
調達
 1956年にM48とセンチュリオンMk7の比較試験が行われ、翌年にM48が採用された。1957年から1963年の間に総数1497両のM48A1、A2、A2Cが連邦軍に引き渡された。
評価
 M48は、基本的にM47の改良版である。取分けA2は全てのシステム・コンポーネント(火力、機動性、防御)の能力が向上した。乗員は、特に90o戦車砲の1500mまでの命中率を賞賛した。

 敵のT−55との比較では、M47の場合と似たような評価が下された。火力と防御は同等。T55より約10t重い重量と大型の車体と、ガソリンエンジンはM48の欠点であるとされた。
 
  
M48は大柄で、ドイツの鉄道規格では輸送出来なくて扱いづらかったみたい。
居住性と信頼性は好評価だったんだけど。
M47は、すぐにレオパルト1に置き換えられて消滅しましたが、
M48の方は、650両が武装を105m砲に換装した48A2GA2に改造され、
レオパルト2の出現後も91年まで郷土防衛部隊で使用されました。
 

M48 A2GA2
photo by Jan Rehschuh CC-BY-SA-3.0 GFLD
主砲の他にも防盾やキューポラ、光学機器が交換された。
この改修により予備部品の一部がレオパルト1と共通化された。
M48の戦車型は既に全車退役しましたが
車体はカイラー地雷処理戦車に改造されて現在でも使用されています。
 ドイツ軍は、アメリカ戦車は重いとか大きすぎるとか
文句ばっかり言ってたのに、ずいぶん長くつかったね・・・
べ・・・
別に好きで使ってたワケじゃないんだからね!
 
国産戦車編
  
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